ペルオキシソーム病の家族の日記

本ブログは、ペルオキシソーム病について知ってもらうためのブログです。

らんらんの病気に対してやっていること(学校や日常生活編)

らんらんは、地域の中学校に通っています。

支援級に在籍していますが、授業は普通級(川崎市では、交流級といいます)

 

先ずは登下校。家から中学まで、多分1km少しあります。車椅子を漕ぐのがあまり上手でなく、自走式の車椅子で通うのは大変です。幸い自宅の近くを通るバスが、中学の正門の近くを通るので、バスで通っています。入学にあたりバス会社に登校で利用したい旨を伝えたところ、登校で使う時間のバスは車椅子スペースの座席は予め畳んでおいてくれるよう、計らって下さっています。下校時もバスを使います。自宅に帰にも塾に行くにもバスは大活躍です。

 

学校の授業は交流級で受けています。板書を筆記で写すのはスピードが追いつかないので、iPadを持参して写真を撮っています。時々動画も撮って、理解の助けにする試みも始めてみました。

iPadには、教科書を読み上げるソフトも入っています。文章を目で追って読むよりも、音で保管して読んだ方が入りやすい様です。読み上げソフトは読んでいる部分にマーカーがつくので情報補完にもなっている様です。先日家で自習していた時は、読み上げソフトを聴きながら、マーカーが、入ったのを狙って画面をキャプチャしていました。

テストの点に反映されると良いのですが、それはまた、別の話^^;

 

放課後は、部活、リハビリや塾、なのですがらんらんが入った演劇部は、あまり活動的な部ではなく、比較的ゆったりした感じです。

塾はお手洗いのサポートもしてくれるので、学習面の補完だけでなく、大変助かっています。

学校が早く終わって、塾もなく、放課後が長い日は、福祉の方に助けていただく様になりました。そちらのサポートスタッフの中には、ご近所の昔からよく知ったおばさまや、なんと、らんらんの保育園時代の先生もいらっしゃるのです!

 

そうそう、最近はリハビリのお医者さんで出会った患者さん仲間のおばさまから編み物を習っています。かぎ針で一目ずつゆっくり編んでいます。リハビリの先生がいうには、これも良いリハビリに、なるかもとか。上手に出来たら良いな、と思います。

 

そんな毎日を送っています。

 

 

らんらんの病気に対して今やっていること(医療機関編)

ブログアップの間がだいぶ空いてしまいました。

 

今回はらんらんが病気に対応して取り組んでいることのお話です。

 

医療機関としては、内科で、神奈川県立こども医療センターと、東京クリニックに通っています。それから、岐阜大学の先生にも診ていただいたことがあります。

こども医療では、定期的に脳のMRIを撮って脳の状態を観察したり、筋肉の緊張をほぐすための薬を処方してもらっています。東京クリニックは、今年の夏から通うようになったところで、こちらに代謝系の大先生がいらっしゃって、新たなアドバイスをいただいているところです。

岐阜大学には、ペルオキシソーム病の第一人者の先生がいらっしゃいます。血清の成分の過不足をみて、不足分の摂取推進、過剰分の摂取抑制を指導していただいています。今のところ、こちらのアドバイスでDHAのサプリをのんでいます。制限はありません。

 

日常生活の向上を目指すリハビリでは、地域の療育センターに月に2回と、近くのリハビリ科のクリニックに週1回通っています。

療育センターでの取り組みは、通所でのリハビリの他、車椅子のメンテナンス、学校と連携しての療育指導になります。

近くのクリニックは本当にリハビリメインになります。本当は小児はやっていないので、らんらんは対象外なのですが、特別に診てもらっています。ストレッチ中心のリハビリをしています。こちらは、リハビリの他に患者さん仲間との交流もありますが、そちらはまた後日紹介しますね。

 

この他に、先ほど内科で登場した、神奈川県立こども医療センターでは、泌尿器科にも通っています。自力で排泄できないために、自己導尿などをしており、そういったことでの身体の調子を定期的に診てもらっています。

 

以前は視力が矯正しても思うように出ないといったこともあって、都内の成育医療センターにも通っていました。こちらは、そのうち視力がそこそこ出てきたり、メガネで見えるようになったりしたこともあって、足が遠のいています^_^;

 

 

いろいろな代謝病

今日は町田の、とったおきの音楽祭に行ってきました。

FBで知り合った、くれあちゃんこと、希ちゃんのライブがあったからです。その前の用が立て込んで、到着した時にはちょうどライブが終わってしまったところだったのですが、ご本人にお会いすることが出来ました。

 

希ちゃんは、ニーマンピック病という病気で、らんらんのペルオキシソーム病と同じく、代謝異常の病気です。なかなか病名が確定しなかったようですし、今でもとても大変な思いをして、今を生きているのだと思います。

 

今日会ってきた希ちゃんは、多くの人に囲まれていました。私はFBで知り合ったのだけど、twitter を通じてこられた人たちもたくさんいて、すごい輝いていましたよ!

嬉しかったのは、らんらんを一目見てすぐに気づいてくれたこと!お母様に、同じ病院(東京クリニック)に行っていると紹介してくれたこと。

希ちゃんは、一つひとつの出会いをとても大事にしているように見えました。そんな希ちゃんが、とても幸せそうで、とて嬉しかったです。

 

らんらんが、寝る前に言ってました。次は歌ってるところ聴きたいな、って。のんちゃん、次はちゃんと間に合うからね!

 

ニーマンピック病もペルオキシソーム病も、どちらもとても、患者数の少ない難病です。多くの人に知っていただき、そして一日も早い、一歩でも進んだ治療法の発展が望まれます。

そのためにも、多くの方に知ってほしいと思い、このブログを書きました。

 

 

 

 

 

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病名が決まるまで

らんらんが始め何か違うのかな?と思ったのは、歩き始めたころだったかな。なんかよちよち歩きが他の子たちと違ったんです。

 

保育園で、年少さんの一個下のクラスの時だから2006年かな、滑り台の坂を逆向きに上がれないのがうちの子だけと担任から言われ、これはきちんと診てもらったほうが良い、ということで、市の療育相談センターでリハビリすることになりました。そのころバレエを習い始め、一生懸命やっていればどうにかなると思ってたなぁ。

療育相談センターのリハビリ科の先生が、脳に何か原因があるかも、と神奈川県立こども医療センターを紹介してくれました。MRIを撮ったところ、小脳の溝が少し深いかも?という見立てでした。それから数年は、地域の療育センターでの月一のリハビリをしながら、年に一度MRIを撮って経過観察という状態でした。

 

そうそう視力がよくなくて、世田谷の成育医療センターに通っていたこともあります。矯正しても良くならないくて、そういう病気でミトコンドリア病というのがあるから、調べることになりました。2009年か2010年のことです。15ccの血液をとって、ミトコンドリアのたった1つの番号がなにかに該当するかしらべたのでした。ハズレでした。

 

検査に向けて劇的に動いたのは、震災のあとなので、2011年のころだったと思います。エクソーム解析という方法で、DNAのすべての塩基配列を調べました。採血量はほんのわずか。ミトコンドリア病を調べた時に比べて劇的な検査法の進化に驚きました。

そこでペルオキシソームの中のPEX16が少ない、ということがわかり、最終的には皮膚の組織を培養して、確定診断にいたりました。

 

ペルオキシソーム病のなかでも、それまであまり類を見ない症例だったみたいです。しかし、もしかしたら、似たような状況で、原因もわからず困っている例はあるかもしれないとも言われました。解析方法の進化により、ペルオキシソーム病の種類も拡大しているみたいです。

 

 

 

 

夏には水泳、冬はスキー

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水泳の、記録会に参加してきました。

らんらんは、春夏は水泳、秋冬はスキーと、それに向けての室内トレーニングを習っています。(スキーは年に2回程度ですけどね^^;)

 

NPO法人アダプティブワールド(http://http://adaptiveworld.org) との出会いが、らんらんのあすりーとな人生の始まりです。

それはらんらん小3の冬、はじめはチェアスキーからでした。身体が思うように動かない、1人で立ち上がることのできないらんらんを連れてスキーをするにはどうしたら、、と考えてチェアスキーを思いつき、探し当てたのが、アダプティブワールドでした。

 

その年の夏には水泳が始まりました。確か最初は水に慣れてリラックスするところから始まったと思います。水に慣れてからは、アームヘルパーをつけて、スカーリングという背泳ぎの泳法で、泳いでいます。

練習は月に一度なのですが、少しずつ少しずつ課題を解決しながら泳げる長さを伸ばしていきました。そして今は少しずつタイムを縮める努力をしています。

今日の記録は、25mを2分40秒。残念ながら、自己記録更新とはいきませんでしたが、それはそれで来シーズンへのモチベーションとなったみたいですよ*\(^o^)/*

一緒に大会に参加した皆さんも、全員完泳!みんな自分らしく泳ぐことができました。

 

来月はスイミング?トレーニング?

もうひと泳ぎか、冬に備えるのか、らんらんと相談しなきゃ。

 

 

 

車椅子の調整結果

父です。

 

車椅子の調整しました。

Before

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After

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アシンメトリーにするのは珍しいそうです。

本人はベリーレッドを一番使いたかったみたいでした。

 

デザイン以外にも色々な工夫をしてくれました。

例えば、座面ですが以前はフラットだったのをお尻がフィットするようにと足をホールドするように形状を変えました。これによって腰を安定化させて、上半身のふらつきを抑えるのが目的です。背もたれも幅を広くし、ホールドを高めてます。

あとは微調整です。やはり作ってみて、使ってみるともう少し手を入れたいところが浮かび上がってきますね。

 

車椅子の調整はある程度こまめにするためにも関係している方々とのコミュニケーションは大事ですね。

 

 

ペルオキシソーム病ってどんな病気?

病気の正しい説明は医学の専門家ではないので難しいです。

こちらの説明がわかりやすいと思いました。

https://www.kango-roo.com/word/11879

 

遺伝子の異常があって、脳の形成がうまくいかない病気です。

らんらんの場合、小脳と大脳の溝が少し深い状態です。小脳は運動に関わるところなので、体勢の保持や歩行、細かい作業が苦手です。しゃべり方がおぼつかないのも小脳が原因かな。大脳も少し萎縮しているので、言葉が出にくかったり、多くのことを一度に理解するのが苦手だったりします。

 

ペルオキシソーム病にはいくつか種類があるそうで、らんらんはPEX16というものに分類されます。どうやら、先ほど紹介したらんらんの症状は、一般的なその病気と比べると、とても軽いほうなのでは、と言われています。

通常のペルオキシソーム病は、とても症状が重く、中にはすぐに命に関わるようなケースもあるとのこと。

 

症状が一般的でないせいもあってか、なかなか病名が確定しませんでした。

詳しい経緯はまたおいおい書いていきますが、確定までいろいろな検査をしています。私たちの眼の前で次から次へと、最新の検査方法が試されました。

現代科学の最先端を肌身で感じています。

 

らんらんのことを診てくださっている先生がおっしゃるには、今はまだ潜在してしまっているのだけど、らんらんと同じような患者さんはもっとたくさんいるのではないか、ということです。

簡単な血液検査で調べられるように、検査技術が進んでいます。

 

とはいえ治療法はまだ研究段階です。

治療法研究が前に進むことを願ってブログを始めました。